セント・デイビッズ

年末年始をウェールズの西の果てで過ごそう、と決めたのはいいけど、宿があるフィッシュガードがどんな町なのかも知らないし、日本語で検索して分かるのは、基本的なことだけだった。

幸運にもB&B(ベッド&ブレックファストの略)の主人マイケルは、インフォメーション顔負けの物知りだったので、とても助かった☆
宿については、『B&Bベッド編』『B&B朝食編』を見てね♪

マイケルは毎朝、ゲストたちに「今日は、どこへ行きますか?」と尋ねて、プランがない場合はヒントをくれる。

私はセント・デイビッズへ行こうと思っていたので、見どころを訊くと「そりゃあ、何といっても大聖堂ですよ!今日は、皆さん同じところへ行くようだから、向こうでバッタリ会うかもしれませんね♪」と笑う。

宗教心は全くないけど、立派な教会は、建築物としての価値があると思うので、とても楽しみ☆

出発前にスマホでセント・デイビッズまでのルートを検索して、所要時間を確認する。
約25km、30分程度の距離だから近い!

ところが、気に入った景色を見つける度に、ちょこちょこ停まって写真を撮るので全然、先へ進まない・・

天気は、あまり良くないけど、絵のように美しい風景が次々に見えるから、運転どころじゃないのだ!

昼過ぎにやっと、セント・デイビッズへ入ったが、市街地の地図を持っていないので、まずインフォメーションを探す。

どっちへ行こうかと交差点の手前で悩んでいたら、後ろの車にクラクションを鳴らされた・・
ちょっと車を停めて考える場所もないほど狭い道ばかり!

セント・デイビッズ市ミニ情報
・英国でいちばん小さい市!
・人口わずか1,800人。
・市の面積も英国最小。

やっと見つけたインフォメーションの『i』マーク!
道路を挟んだところに、無料の立派な駐車場があったので車を停め、案内所で町の地図をもらって歩き出す。

セント・デイビッズはメインストリートが1本あって、大聖堂近くの小道にいくつか店があるくらいだ。
メインストリート沿いの建物は、絵のように可愛い♪

ロータリーになった中央の広場には、戦没者を記念する石碑があって、赤いポピーがたくさん供えられている。
英国の至るところで見かけた可愛い赤いポピーは、戦没者慰霊の象徴らしい。

 


メインストリートの可愛い建物

まるで城の門みたいに立派な建物を抜けると、右下に立派な聖堂が見えた。
ここまで来て、セント・デイビッズの大聖堂が、これまで何度か映像で見たウェールズを代表する観光地だと分かった!
ウェールズの守護聖人セントデイビッドが6世紀につくった修道院が元になった大聖堂だ!

男性が、ハアハア言いながら階段を上がって来た。
中を見学したら、この階段を上ることになるんだ・・と躊躇したが、ここまで来たのに見学しないなんてバカみたいだから、意を決して階段を下りる。
って、そんなにたいそうな階段じゃないけどね。(笑)


行きはよいよい、帰りはツライ・・

それにしても、めずらしいシチュエーションだと思う!
ふつうは、平地か見上げるような高台に作ると思うけど・・

ちょうど日が当たって聖堂全体が美しく輝いている!
しかし全体を写そうとすると、敷地の端まで行かないといけないほど大きい。

ひんやりする建物に入ると、木製のイスの他にもたくさんのイスが並べられていた。
後で、明日のニューイヤーコンサートのための座席だと分かった!


大聖堂内部のようす

大聖堂は、とても天井が高くて立派なので、手を叩いてみたくなる♪
絶対に音響がいいはずだ!
天井から宙づりになったキリスト像が浮いている。

不思議だったのは、この教会の作りだ。
ふつう祭壇の後ろには、ステンドグラスがはめられた大きな窓があるのに、ここは祭壇の後ろにもたくさんの部屋があった!

聖人や偉人、教会のパトロンだろうか?たくさんの人の棺が並んでいる。
ウェールズ特産の金製品も展示してある☆

お腹が空いたので、教会付属のカフェへ行ってみたけど、サンドイッチなどの軽食類とラムカウルというシチューみたいな料理だけだったのでパス。

この判断は、大間違い!
ラムカウルは、とても美味しいウェールズ料理なのに、知らなかった!

街をグルッと歩いてみたけど、見つけたのは2軒のパブとレストランが1軒、ホテルが1軒だけだった。
いちばん美味しそうなのはレストランだったが、値段が高い!

ホテルのレストランは、美味しいかどうか分からない・・
パブ飯は、お腹がいっぱいになるだけだと分かっている。

悩んだ結果、レストランに入った。


青い建物がSt. Davids Gin & Kitchen

St Davids Gin & Kitchenという、ダイレクトな名前だ!
店内は、多くの客で賑わっている♪

シーフードを食べたかったのに、夜のメニューだと言われた。
仕方なく、ランチ唯一のシーフード料理・ムール貝を注文♪

昔はスターター、メイン、デザートを注文しなければいけなかったけど、最近は英国もヘルシー志向なので、メインのみでもイヤな顔をされずに済む。

さらに、飲み物を悩んでいたら「水でいいですか?」と訊いてくれたので助かった♡

英国の水は一般的に硬質で、水道水をそのまま飲んだらダメだと言われているが、ウェールズは別!
ウェールズの水は、ミネラルウオーターとして販売されているくらい美味しい☆
レストランで出される水を、そのまま飲んでも全然平気だった♬

とても愛想のよい若い男性スタッフは、熱々のムール貝とフランスパンが乗った皿と、てんこ盛りのチップス(日本のフライドポテト)を運んで「美味しく召し上がれ!」と笑顔で言う。


ムール貝のガーリック蒸しとチップス

ガーリックソースで炒めたムール貝は、とても美味しくてフランスパンが合う!
食べきれないだろうと思ったのに、完食してしまった☆

チップスは、カラッと揚がって美味しいけど、1本だけ食べて全部残した・・
幸せな気分で再び、街歩きを楽しむ♪

宿の主人マイケルが言っていたミュージアムは、インフォメーションが入っている建物内にあった。
現代アート作品やペンブローク地方の絵などを展示したコーナーもある。


セントデイビッズの展示館とインフォメーション

セントデイビッズを15時30分頃出発して、宿へ戻ることにした。
この時期、16時過ぎると、もう暗くなるからその前に戻りたい!

しかし途中で「海を見たい!」と気が変わって、海へ向かう道へ入った。
最初はそれほどでもなかったけど、どんどん道が狭くなる!

車1台通るのがやっとの幅しかない・・
対向車が来ないことを祈りつつ、運転した。

このままずっと狭いままで行き止まりになったらどうしよう・・と思いながら進むと、広い駐車場に出た。

右手に広がる牧草地には羊の群れがいて、目の前の海ではクソ寒いのにサーフィンを楽しんでいる人がたくさんいる!


浜辺で遊ぶ人たち

西の空は、オレンジ色に変化しようとしているので、カメラを構えた人が数人いた。
たぶん20分か30分待てば、美しい夕日を撮影できるんだろうけど、忍耐力がない私は、寒さに震えながら、サッサと車に戻って退散した。


海岸のすぐ横にある小高い丘

駐車場の前からフットパスを通ってウォーキングを楽しむ人が大勢いた♪
フットパスは、私有地を通れる公共の小道で、英国の不思議な習慣のひとつだ。

大みそかのウェールズの旅は、大成功だった!

店舗情報
St Davids Gin & Kitchen
16 Nun St, St Davids, Haverfordwest SA62 6NS

セントデイビッズへのルート