モンタキュートハウス

今日は、トーキーのステキな宿The 25 Boutique B&Bを出発する日だ。
残念ながら、起きた時から雨が降っている・・

ジュリアンが大きなスーツケースを車まで運んでくれた。
アンディの可愛いわんこ・ベッツィにもお別れをして出発!

あまり早くバースに到着しても困るので、途中にある館を見に行くことにした。
雨なので庭はムリでも、屋敷の中だけ見学すればいいと思う。

グリーンウェイへ行ってから、ナショナルトラスト所有の土地に興味を持ち、ネットで調べて見つけたところだ。

ホントに気が滅入りそうになる、土砂降り!
トーキー滞在中、毎日雨が降ったと思う。
英国のリビエラねぇ・・リビエラって雨が降らないと思うけど!

エクセターを通り越してから、進路がやや東に向く。
この辺りは何という地域なんだろう?と思いながら走っていた。

土砂降りで景色を楽しめないので、ドライブが全然、楽しくない・・
それどころかスリップなど事故の危険性が高いので、幹線道路では、どんなに追い越しされようが制限速度を守って左側を走った。

生活道路では、ところどころで二車線になると次々に追い越していく!
カーブの多い田舎道が50マイル(80km/h)なのは、どうしても納得できない。

走れるもんなら走ってみよっ!と独り言を言いながら運転する。
コレは、私の心のふるさと大分の方言で、「走れるなら、走ってみなさいよ!」という強い反発を込めた言い方だ。

菜の花だか、からし菜の花だか知らないけど、黄色と緑のコントラストがすごくキレイなのに写真を撮る場所がない!
コッツウォルズに行けば、たくさん見られるだろう、と期待してガマン。

バースは、思ったより遠い。
途中のモンタキュートハウスまででも、1時間30分くらいかかる。

ところが!グーグルマップが案内したのは全然違う場所だった!

すばらしい展望台に到着したので写真は撮ったけど、気がついたら目的地を通り過ぎている。
館どころか建物ひとつない!!

それでも、この時は奇跡的に雨が上がったので風景を楽しめた。
晴れていても遠くが見えないことがあるのに、ずっと遠くまで良く見える☆
空が青くないだけで、こんなに遠くまで見えるところはめずらしいと思う。

狭い道をしばらく走ったら、小さな村があったので、教会の前でUターン。
検索し直すと、私が選んだのは同じナショナルトラストの森・・

館は、すぐ近くだけど、違う道を行くべきだった。
途中まで戻って、またまた細い道を走る!

英国をドライブすると、運転技術は確実に向上すると思う☆
何しろ2台の車がギリギリのところか、どちらかがバックせざるを得ないような道ばかりだ。

いきなり可愛い村に出たと思ったら、キレイな紫色の藤の花が咲いている建物にナショナルトラストのマークが付いていた!
門をくぐったが、車を乗り入れていいのかどうか分からない・・

悩んでいたら、後ろから車が入って来たので前へ進む。
すると、右前方に駐車場が見えた♪

どこが入口か分からないので、入ってすぐの空いている場所に入れた。
車から降りてキョロキョロしても、まだ分からないので、ちょうど通りがかったスタッフに訊いた。

「あそこに花が咲いているところが2ヶ所ありますよね?あの間にある小さなドアが入口ですよ」と教えてくれる。
ここが、モンタキュートハウスだった☆

モンタキュートハウスは、エリザベス一世の時代に造られた古い館。
庭も美しいが、何といっても館の中がすばらしい!
ナショナルポートレートギャラリーからたくさんの絵をレンタルしているので、絵画鑑賞もできる。

これまで行ったところと同じように、受付にレジが2つある。
手前のレジは人がいたので、奥へ行くとおばちゃんスタッフが「ようこそ!」と言って、笑顔で迎えてくれた。

「会員ですか?」と訊かれたので、いいえ、と答えると「観光ですか?いつまで英国にいますか?この先もナショナルトラストの施設をいくつか訪問するなら会員になった方がお得ですよ!4ヶ所で元が取れます」と説明してくれた。

これまでに何ヶ所もナショナルトラストの施設へ行ったけど、誰も教えてくれなかった、と言うと「あら、ごめんなさいね・・どうして、言わないのかしらね」と言いながら、申込用紙を出して記入してくれる。

会員になったら駐車場代もいらないそうだ!
何てこった!

これまでに£100以上払っている、と言うと「あ~あ、もったいなかったですね」と同情してくれた。
隣のレジスタッフも、「あら、あら・・」と気の毒そうに言う。

まず、カードで支払いした分を払い戻ししてから、年会費£70を払う。

「コレが大事なのよ!いい?これからナショナルトラストの施設へ行ったら、コレを見せればタダになるからね。駐車場は、このシールを貼っていればタダだから!」と入会キットみたいな箱からナショナルトラストのマークの形のワッペンみたいなものを見せてくれた。

いちいち、レジに並んで支払いをしなくて済むだけでも助かる♪
この先、4ヶ所回るかどうか疑問だけど、ナショナルトラストに寄付したと思うことにする。
それにしても、せめて前回のアガサの別荘グリーンウェイで教えてほしかった・・

最後に館の地図を見せながら、親切なスタッフが「入口は、ここね。中がすごくいいから楽しんで来て!」と言って、見送ってくれた。

「あそこにいる赤い服の女性が無料ガイドだから、彼女に付いていけば詳しいことが分かるわよ」と教えてくれたけど、「英語の聞き取りができないし、しゃべれないからいい」と答えた。

「ちゃんとしゃべっているじゃないの!あなたなら大丈夫よ!」と言ってくれたのがうれしかった☆

でも、またいつ雨が降り出すか分からないので、最初に庭を見ることにした。
ナショナルトラストの施設は、本当にこまめに手入れをしているので、どこも庭が美しい!

馬小屋を見た後、引き返していたら受付にいた女性が「館を見た?」と訊くので「ううん、雨が降り出すかもしれないから庭を先に見ている」と答える。

「そうね!このまま晴れるといいけど・・館はホントにステキだから見てね!」と言って馬小屋の方へ歩いていった。
たぶん、あそこが事務所になっているんだと思う。

 

館を見た時にどこかで見たような・・と思ったけど、気のせいだろうか?
1995年のアメリカ・イギリス合作映画『いつか晴れた日に』の撮影が、ここで行われたそうだ。

ジェーン・オースティン の『分別と多感』が原作で、主演のエマ・トンプソンが脚本を担当。
ここでも、ジェーン・オースティンとつながった!

表側の庭には、遠くまで続く緑の芝生があり両側に大きな木が並んでいて、その下には羊がたくさんいる!

ウェールズで羊はたくさん見たけど、意外と近くで見ることができなかったので、うれしい。
臆病な羊は音を立てただけで逃げてしまうので、ゆっくりした動作で静かに近づくことが大切だ!

光の具合で端っこまで歩いて行かないと全体を写せないので、あっちこっち動き回る。
外を全部、見てから館に入った。

モンタキュートハウスは、家具が充実している。
きちんと管理された建物は、見ごたえがある☆

日本では名前を知られていない館だけど、私にとっては『英国の館ベスト10』に入れたいくらいすばらしい場所だった。

特に20世紀初頭のバスタブに感動した!
色といい形といい、ほぼ完成されたものだと思う。

3階建ての建物の2階部分は寝室がたくさんある。
その中の1つに古風な衣装を着た小柄な女性がいた。

窓辺に座った女性がいろいろ質問するのに答えていたけど、私が写真を撮っているのに気づいて邪魔にならないように動いてくれた。

「あなたの写真を撮ってもいいですか?」と訊くと、ちゃんとポーズをとってくれる。

「この後、ポートレートを見たら、本物の真珠飾りを付けた女性がいますよ」と言いながら、自分が付けているイミテーションを触りながら教えてくれた。
衣装は、なかなか本格的なもので色が美しく、とても似合っている♬

隣の部屋にも衣装が3点飾ってあった。
男性用、女性用、子ども用だ。
ベッドは、見るからにモコモコした感じで身体が沈んで疲れそう・・

中央の肖像画がエリザベス一世の父親であるヘンリー八世。
右は、6人の妻の中の3番目ジェーン・シーモアだと思う。

3階はロンドンのポートレートギャラリーから絵を持って来て展示してあった!
ヘンリー八世からエリザベス一世の時代とボヘミアのエリザベスという人のコーナーがあった。

中央の肖像画がエリザベス一世。
両側にいるのは彼女を補佐した政治家だろう。

この人も英国王室の出身で子孫が英国王になっているから展示してあるんだろう。
ボヘミアのエリザベスも強そうな人だ!

ロンドンのナショナルポートレートギャラリーで見た時にヘンリー八世と6人の妻たちの肖像画が少ないな、と思ったけど、ここに来ていたんだ!

3階の大ホールは館の横幅全てを使った長さなので50m以上ある!
イングランドで最長のホールらしい。

1往復するだけで100m歩くことになるんだから、たまったもんじゃない・・
床掃除するだけで何kmも歩くことになりそうだ。

英国のことは結構、いろいろ知っているつもりだったけど、まだまだ知らないことがたくさんある!

この館の主人は、エリザベス一世に拝謁したいと思っていたそうだ。
ところが、館ができて2年でエリザベス一世が亡くなったので、果たせなかったと書いてある。

『1601』と掘ってある戸棚があったので、スタッフに「これって、もしかして作製された年ですか?」と訊くと、「そう!この館が建てられたのと同じ年ですね。すごく昔のことです」と笑う。

400年以上前の家具を無造作にポンと置いてあるのがすごい☆
この館の中にあるものは、どれくらいの価値があるんだろう?

図書室もすばらしかった☆
この屋敷の人は、本に金をかけていると思う。
すべてガラスケースに収められていて、背表紙が統一されている☆

本を取るための階段がステキだった☆

そして、図書室の窓からは、遠くまで続く芝生の道が見える!
ここに座って本を読めたら、どんなにいいだろう♪

想像以上にすばらしい館だったので、すっかり長居してしまった。
オマケに、今では完全に晴れて来た!
庭を見るなら後の方が良かったけど、結果論だ。

 

疲れたので、カフェで休憩することにした。
食事をしてもいいけど、黒板にチョークで書いた文字なので分かりにくくて、あきらめた。

食べ物はむずかしい!
アレルギーがあるので、うっかり食事を食べられないのがツラい・・

クリームティがあったので、フルーツスコーンしかないけど妥協して注文。
ところが、トングでつかもうとするけど上手くいかない・・

後ろに並んでいた女性が「取りましょうか?」と言ってくれたけど、何とか1つ取れた。
彼女もスコーンを選んでいた。

ティルームでの優雅なクリームティとは違い、自分で小さなジャムを取ってからレジで支払いをする。

レジの人がカップの中にミルクジャーを入れたものとティーポットをトレイに乗せ、パックに入ったクロテッドクリームをポン!と置いてくれる。

幸い、隅の席が1つ空いていたので席を確保してから、ナイフを取りに戻る。
ジャムとクリームを塗るには、ナイフが必要だ!

とても大きなスコーンだけど形が不格好なので、半分に切るのがむずかしい・・
イチゴジャムは、ナショナルトラストブランドだ!

干しブドウが入ったスコーンは、思ったほどマズくなかった。
クロテッドクリームは、残すのがもったいないから全部塗ったくって食べた。

紅茶は小さなポットだったのにたっぷり入っていて、しかも色が濃いので美味しそうに見える☆
スコーン1個で、お腹いっぱいになった!

最後に、お土産ショップを抜けて出るようになっている。
買いたいものがあるけど、これ以上荷物を増やせない・・

今朝は、暗い気持ちで宿を出発したけど、幸せな気分でバースに向かう♡

モンタキュートハウスは、英国マナーハウスに興味がある人や庭好きの人におススメ!
英国の歴史や文化も学べる☆

 

観光情報
Montacute House
Somerset TA15 6XP

 

Montacute Houseへのルート