せな流英語習得法

留学前、エージェントのアドバイザーから『留学生がたどる精神状態について』説明を受けた。

それによると、最初の興奮状態を抜けると勉強の成果が出なかったり、ホームシックになったりすることをきっかけに、ウツになる留学生が多いそうだ。

「誰でも経験することだから、あまり神経質にならないで・・」と言われた。

韓国も大好きで良く旅行するが、カーディフでおとなしい韓国人を初めて見た時は、本当に驚いた!
思えば、自国では何でも思い通りにやっていたのに、言葉ができない英国では自分を上手く表現できないので、ストレスになっていたんだろう。

韓国人女の子の1人は、学校も休みがちで精神的に不安定だった。
ウツ気味になっている日本人もいた。
いつも元気で明るいブラジル人のヘナンさえ、ホームシックになった。

彼らに共通しているのは、勉強熱心で負けん気が強い性格だ。
たぶん留学前にも英会話スクールなどに通って、それなりに話せるチカラを付けて来たのに・・という焦りがあるんだろう・・

私は、ホームシックどころか毎日学校へ行くだけで飽き足らず、さらなる出会いを求めていた♡
チャンスがあれば、地元の人との交流にも積極的に参加していたので、ウツになるヒマがなかった!

英語習得のコツは、運と縁次第!
・自分より英語レベルの高いフラットメイトと暮らせた。
・パウラというかけがえのない親友を得た。
・日本人青年サトルと出会った。

ジモティたちとの交流サークルに参加♪
カーディフ在住のウェールズ人たちと会話するサークルへ行ったことがある。
イタリア人クラウディオに誘われたフラットメイトのパウラと参加。

夕方からパブに集まって、ビールを飲みながら会話するのだ。
ジモティとしゃべりたい留学生たちと、海外に興味のあるジモティたちなので、話題には困らない♪

少し前にパウラと同じクラスに入ったドイツ人のサブリナ、クラウディオの友人のエスター、そしてカーディフで働いている中国人青年と4,5人のウェールズ人が数人ずつに分かれてしゃべる。

中国人青年は、完璧に英語を話せるし、カーディフに住んで数年経つので方言も分かる。
パウラとサブリナは共に8~10年英語を習っているので、訛りの強い人は分かりにくいけど、専門的な話じゃなければ大丈夫みたいだ。

私は、ヒアリングの勉強だと思って聞いていた。
この頃は、まだまだヒアリングができず会話に入れなかったが、私は新しい体験ができることがうれしくて、苦にならなかった。

ジモティたちとの交流サークルは楽しかったが、その後チャリティショップへ行くことになり、参加できなくなった。

チャリティショップで働いてみる♪
これは、駐車場の精算機の使い方を教えてくれた日本人青年サトルの紹介によるものだ。
もうすぐ2年間の留学を終えるサトルは、「ぜひ英国人と知り合いになって、実り多い留学生活をしてほしい!」と言って協力してくれたのだ。

私がチャリティショップで働くつもり、とパウラに話すと、彼女も乗り気になった。
2人で、面接を受けることにする。
当日は、店までサトルが付き添ってくれた。

日常会話ができるパウラは、とても歓迎された☆
責任者のセーラは、私も受け入れてくれた。

「なぜチャリティショップで働くのか?」と訊かれた時に、「語学学校で勉強するだけじゃ英語は上達しないから、もっと地元の人と話したい」と答えた。

セーラはニッコリ笑って「その通りよ!ここで働けば、英語の上達にはもってこいだから、がんばってね!」と応援してくれた。

たぶん裏方の仕事になるだろうと思っていたのに、ショップ内で働くことになったので、ちょっと心配になる・・
それでも、パウラが一緒にいたらどうしても甘えてしまうから、あえて別の曜日を希望した。

面接が終わった時、店内を見ていた私は、前からほしかった暖かそうなスリッパを見つけて、おもわず買ってしまった!

このスリッパは帰国の日までずっと使っていた。
持って帰りたかったけど、荷物が多過ぎてスーツケースに入らないから、泣く泣くホテルの部屋へ置いてきた・・

初出勤の日は、とても緊張していたけど、セーラは忙しいのでスタッフに私を紹介するヒマもない。
自己紹介して、みんなの仕事のようすを見ていた。

最初に会ったのはフランスから留学している青年2人、英国人女子と青年、そして地下で仕分け作業をする英国人女性2人だった。

真っ白な髪のショートボブがオシャレなベリルと松葉杖を使っている足の不自由なザンは、2人とも私のヘタな英語を忍耐強く聞いてくれる優しい人たちだった。

「時間がある時は、ここに来ておしゃべりしましょう!それが英語を上達させるコツよ♪」と言ってくれた。

 

チャリティショップとは?
・ふつうのファッションブティックと同じように洋服、靴、アクセサリーの他、時にはギターなども置いている。
・商品は全て、個人や企業からの寄付。
・マークス&スペンサーは新品の下着を大量に寄付。
・売上は、全てチャリティに使われる!

 

さすが英国!と感心したのは、パーティ用ドレスが豊富なこと☆
家族ぐるみで英国へやって来たばかりの外国人が、パーティ用ドレスを数枚まとめて買うことがあった。
店で買えば、数万円の品をわずかな代金で手に入れられるから、サイズさえ合えば、とてもお得だ♪

タッチパネル式のレジは、覚えるのが大変だったが、一緒に働く人たちに助けられて、少しずつ覚えた。
仕事のやり方は、日本とかなり違う。

ボランティアということもあるんだろうけど、掃除に関してかなり手抜きをしている。
私は気づいたら、ゴミを拾って商品を片付けていた。

「試着したいんだけど・・」と声を掛けられるのは何とかなるけど、商品に関する細かい質問をされるとお手上げ!

そんな時は、別のスタッフに交代してもらっていた。
客から見ると、年配の私が責任者に見えるようで、私に訊くことが多いので困った・・

値札を付けたり、タグを付ける仕事も楽しかった♪
とても英語が上手な女の子に「どこから来たの?」と訊くと、英国人だった。
そりゃ上手なはずだ!(苦笑)

身体の大きな英国人青年イアンは、いつもずり落ちそうなジーンズを履いていてパンツが見える・・

最初は、ほとんど話をしたことがなかったけど、ある日2人だけの勤務になった。
その時、突然クレジット決済ができなくなってしまった!

彼がメモ紙に『故障中!』と書こうとしているのを見て、イアンが学習障害だと気づいた。
『Machine doesn’t work』と書くのに困っていたのだ。

私がつづりを言いながら、2人で書き上げた。
それ以来、イアンは私に笑顔で話しかけてくれるようになった。

しかし、私がチャリティショップで働いていることを知った学校から呼び出された。
私のビザでは、ボランティア活動すら禁止だと言うのだ!

賃金をもらわないボランティア活動を禁止する理由が分からない。
納得できないけど、法律を持ち出されたら、私には勝ち目がない。

それでなくても、プレグジット問題を抱えている英国だから、問題を起こせば、国外退去を命じるかもしれないのだ!

せっかく楽しく働いていたのに、チャリティショップで働けなくなった。
英国人たちもみんな「そんな法律おかしいでしょう!」と言ってくれたが、どうしようもない。

2月14日、ベリルとザンにお礼のクッキーを持って行って、お別れをした。

その後、何度かおしゃべりをしにショップへ行ったけど、イアンは私の顔を見ると「下へ行っていいよ!」と快く許可してくれた。

語学学校での勉強は大切だけど、地元の人たちとのふれあいは何ものにも代えられない貴重な経験になる。
英国が、もう少し寛容性を取り戻してくれることを心から願っている☆