ウェールズの首都カーディフでの半年間の語学留学をした。
学校の授業だけじゃなく、現地の人とふれあいたいというのが、留学前から私の希望だった♡
Oxfam Boutiqueは、駐車場精算機の使い方を教えてくれた日本人青年サトルの紹介。
もうすぐ2年間の留学を終えるサトルは、「ぜひ英国人と知り合いになって、実り多い留学生活をしてほしい!」と言って、協力してくれた。
私がチャリティショップで働くつもり、とフラットメイトのパウラに話すと、彼女も乗り気になった♪
2人で、面接を受けることにする。
当日は、店までサトルが付き添ってくれた。
日常会話ができるパウラは、とても歓迎された☆
責任者のセーラは、私も受け入れてくれた。
「なぜチャリティショップで働くのか?」と訊かれた時に、「語学学校で勉強するだけじゃ英語は上達しないから、もっと地元の人と話したい」と答えた。
セーラはニッコリ笑って「その通りよ!ここで働けば、英語の上達にはもってこいだから、がんばってね!」と応援してくれた。
たぶん裏方の仕事になるだろうと思っていたのに、ショップ内で働くことになったので、ちょっと心配になる・・
それでも、パウラがいっしょだと、どうしても甘えてしまうから、あえて別の曜日を希望した。
面接が終わった時、店内を見ていた私は、前からほしかった暖かそうなスリッパを見つけて、おもわず買ってしまった!
このスリッパは、帰国の日までずっと使っていた。
持って帰りたかったけど、荷物が多過ぎてスーツケースに入らないから、泣く泣くホテルの部屋へ置いてきた・・
初出勤の日は、とても緊張していたが、セーラは忙しくてスタッフに私を紹介するヒマもない。
自己紹介して、みんなの仕事のようすを見ていた。
最初に会ったのは、フランスから留学している青年2人、英国人女子と青年。
そして、地下で仕分け・修復作業をする英国人女性2人だった。
真っ白な髪のショートボブがオシャレなベリルと松葉杖を使っている足の不自由なザンは、2人とも私のヘタな英語を忍耐強く聞いてくれる優しい人たちだった。
「時間がある時は、ここに来ておしゃべりしましょう!それが英語を上達させるコツよ♪」と言ってくれた。
・ふつうのファッションブティックと同じように洋服、靴、アクセサリーの他、時にはギターなども置いている。
・商品は全て、個人や企業からの寄付。
・マークス&スペンサーは新品の下着を大量に寄付。
・売上は、全てチャリティに使われる!
さすが英国!と感心したのは、パーティ用ドレスが豊富なこと☆
家族ぐるみで英国へやって来たばかりの外国人が、パーティ用ドレスを数枚まとめて買うことがあった。
店で買えば、数万円の品をわずかな代金で手に入れられるから、サイズさえ合えば、とてもお得だ♪
タッチパネル式のレジは、覚えるのが大変だったが、一緒に働く人たちに助けられて、少しずつ覚えた。
仕事のやり方は、日本とかなり違う。
ボランティアということもあるんだろうけど、掃除に関してかなり手抜きをしている。
私は気づいたら、ゴミを拾って商品を片付けていた。
「試着したいんだけど・・」と声を掛けられるのは何とかなるけど、商品に関する細かい質問をされるとお手上げ!
そんな時は、別のスタッフに交代してもらっていた。
客から見ると、年配の私が責任者に見えるようで、私に訊くことが多いので困った・・
値札を付けたり、タグを付ける仕事も楽しかった♪
とても英語が上手な女の子に「どこから来たの?」と訊くと、英国人だった。
そりゃ上手なはずだ!(苦笑)
身体の大きな英国人青年イアンは、いつもずり落ちそうなジーンズを履いていてパンツが見える・・
最初は、ほとんど話をしたことがなかったけど、ある日、2人だけの勤務になった。
その時、突然クレジット決済ができなくなってしまった!
彼がメモ紙に『故障中!』と書こうとしているのを見て、イアンが学習障害だと気づいた。
『Machine doesn’t work』と書くのに困っていたのだ。
私がつづりを言いながら、2人で書き上げた。
それ以来、イアンは私に笑顔で話しかけてくれるようになった。
しかし、私がチャリティショップで働いていることを知った学校から呼び出された。
私のビザでは、ボランティア活動すら禁止だと言うのだ!
賃金をもらわないボランティア活動を禁止する理由が分からない。
納得できないけど、法律を持ち出されたら、私には勝ち目がない・・
それでなくても、プレグジット問題を抱えている英国だから、問題を起こせば、国外退去を命じるかもしれないのだ!
せっかく楽しく働いていたのに、チャリティショップで働けなくなった。
英国人たちもみんな「そんな法律、おかしい!」と言ってくれたが、どうしようもない。
2月14日、ベリルとザンにお礼のクッキーを持って行って、お別れをした。
その後、何度かおしゃべりをしにショップへ行ったけど、イアンは私の顔を見ると「下へ行っていいよ!」と快く許可してくれた。
語学学校での勉強は大切だけど、地元の人たちとのふれあいは何ものにも代えられない貴重な経験になる。
英国が、もう少し寛容性を取り戻してくれることを心から願っている☆
表紙は、Oxfam Boutiqueがあるセントメアリーストリート。
名前 Oxfam Boutique
住所 34 St Mary St, Cardiff CF10 1AB
Oxfam Boutiqueへのルート